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2022.06.06

国民皆歯科健診導入 どう思う?

政府が高齢者の健康維持に向けて万病の元ともなりうる歯周病の早期発見・治療に対して毎年国民皆歯科健診の義務付けを発表しました

これまで当院はホームページや過去のブログも含めて歯の健康が健康維持の土台であり、早期発見早期治療に繋がる定期検診の継続を提唱してきました。

日本の歯科医療は悪くなった歯を治療するスタイルが基本です
昭和時代から「毎日歯磨きをしましょう!」との呼びかけから始まり
虫歯を削って詰めてを繰り返し、こだわりのある患者さんは保険外の金歯を選択していました

金(ゴールド)は生体にとてもマッチする素材で理想的ではあったのですが 
見た目の美しさを求められ始めた平成時代には金歯がセラミックにとって代わりました
(でも金属が高騰している今だったら高額すぎて入れられないですね)

一方でストレスによる歯ぎしりや食いしばりが増加、柔らかい食事などの食生活の影響で骨格も少しづつ変化し矯正の需要が高まりました

時代とともに歯科医療の最先端である欧米諸国の情報が認識され始めたのも矯正需要の増加に大きく影響しています

そもそも日本の歯科治療は安く保険で治せるため虫歯を軽く考えている風土があります
一方基本的に自費治療である他国では歯の治療は高額なので、そうならないように検診・予防に努めている背景があるのです


私個人の意見ですが 
今回の義務付けに関しては、良いか悪いかわかりません
最低限年に1回でOK!と安心するのもどうかと思います

現実として 検診を続けている患者さんは虫歯や歯周病による大きなトラブルは無く、結果的に最小限の治療ですんでいます

わかりやすく言うと

例1:1本の歯が怪しい場合→1本の治療で終了

例2:気付かず放置し抜歯となった場合→1本がダメになりその隣あるいは両隣にも波及→3本ブリッジ
当然期間や費用も3倍以上になりダメージも大きくなります
もしくはもっと高額なインプラント

保険で治療したい場合は、最悪一番抵抗がある1本入れ歯で納得していただく状況になります
(例:下の画像)
例1 1本入れ歯
なぜこのような説明をしたかというと、歯科診療につなげる為の様々な裏事情を疑う声も一部聞かれるからです。
どの業界でもいえることですが 
利益のみを追求していると感じる事象と大事な本質をご自分の目でしっかり判断する必要性があると考えます

高齢になり内科系疾患治療の際にも歯周病は悪要素でありそこでまたリスクを増やすことに繋がりますので、やはり歯のメンテナンスは大切です

皆さんご自身の身体のことです。
しっかりとした判断で歯の管理をしていただきたいと思います
インプラント模型はこんな感じ